暗号通貨勉強会:最近の各種ハックなど
- 20歳のシンガポール人のLamがアメリカ人から$230M相当のビットコインを騙し取り逮捕された。Googleを装い「アカウントがハックされた」と電話して被害者にセキュリティコードを提供させ、GmailとOneDriveで暗号通貨の情報を探しGeminiの口座があることを発見。Geminiのセキュリティチームのふりをして口座がハックされたと電話、被害者に$3Mを送らせる。さらにリモートデスクトップソフトウェアをダウンロードさせ、4100BTCがあるアドレスのプライベートキーを表示させてBTCを騙し取った。共犯者がVPNを使わずにTradeOgreのアカウントを作ったことから住居が判明、そこから足がついた。Lamは31台の高級車を購入、家賃が月々$68,000するような高級住宅を複数賃貸、さらにナイトクラブで一晩に$500,000使うなどしていた
- テレビのドキュメンタリー、Money Electric:The Bitcoin Mysteryで、ビットコイン初期開発者のカナダ人Peter Toddがサトシナカモトである、とし、Peter Toddはこれを強く否定するが、殺人・誘拐などを恐れ姿を消した。ドキュメンタリーでは、Peter Toddが「Well yeah, I'm Satoshi Nakamoto」と言っているシーンがあったが、Peter Toddはこれまでにも冗談で自分がサトシだと発言することで知られており、今回のドキュメンタリーではその発言がシリアスなものとして取り上げられてしまった
- 証券取引委員会のXアカウントを乗っ取り、ビットコインの価格を操作する情報を流した罪で、Eric Councilが逮捕された。証券取引委員会のアカウントにアクセスできる人のIDを偽造、携帯ショップでその人の電話番号のSIMカードが入ったiPhoneを購入することで発見した電話番号で行われた。その後Councilは「How Can I Know for Sure If I Am Being Investigated by the FBI」「What are the signs you are under investigation by law enforcement or the FBI even if you have not been contacted by them」などと検索していたことが判明している
- AI取引ボットのTruth Terminalが$20,000の投資を$500,000にすることに成功。取引対象は、Solana上のミームトークンのGOAT
- FBIがNexFundAIという暗号通貨を発行。NexFundAIは、仮装売買(wash trading)で違法に価格操作をし、高くなった価格で売り抜けている(Pump and Dump)個人・企業を見つけることが目的で、18の個人・企業を起訴するに至った
- 予測マーケットのPolymarketでは、大統領選の当選者として一時期2人の候補が拮抗していたが、現在トランプが64%、ハリスが36%となっている。Polymarketの調査で、この背後には、フランス人が1人で$45Mを賭けていることが挙げられている
- ペイメント大手のStripeが、ステーブルコインプラットフォームのBridgeを$1.1Bで買収。Bridgeは2年半前に創業され、クロスボーダーの支払いやラテンアメリカへの政府補助金の支払いをサポートするなどして事業を拡大してきた。多数のフィアット通貨でのオン・オフランプや異なるステーブルコイン間の交換も提供、さらに自社のステーブルコインを発行して、受け取った他のステーブルコインをコンバートすることもできる。BridgeはこれまでにSequoiaなどの投資家から$58Mを調達した
- ブロックチェーン上で音楽を提供するTune.FMが$70Mを調達。Tune.FMは音楽ストリーミングを提供、ミュージシャンは無料で楽曲を発行できる。Tune.FMはHedera Hashgraph上を利用しており、同じくHedera上の自社トークン、JAMで楽曲視聴料の取引が行われる。ミュージシャンには音楽が再生された時間に応じて料金が支払われ、さらに複数の楽曲、アルバム、アート、動画等をパッケージとしたNFTを発行してマーケットプレースで売却することも可能
- 9月にブロックチェーン関係で資金調達をした会社は世界で117社、アメリカで25社となっている