暗号通貨勉強会:ビットコインETFと9月増資ブロックチェーン系米国ベンチャー
2021年10月24日に行ったClubhouseの暗号通貨勉強会で話した内容です。会話の録音は上記ポッドキャストからどうぞ。
ビットコインETF
10月19日にビットコイン先物ETFの取引が始まった。米国では初の暗号通貨系ETFとなる。今回のETFはビットコインそのものではなく、先物が対象。その理由は
1)「ビットコインの価格」はどの取引所のものかによって最大5%の開きがあるが今回のETFの対象はシカゴ先物市場で取引されているので価格が一意に定まる。
2)ビットコインそのもののやりとりをベースにするとカストディ等の問題があるが、先物取引は通常の取引方法なので安心
ということのようだ。ティッカーはBITO。運用しているProshares社によれば初日だけで$1Bの取引高があったとのこと。その取引サイズの小ささからほとんどがリテール投資家から来ていると推定されている。これを受けてビットコインの価格も上昇し、20日には$66,999となり4月の最高値$65,000弱を凌駕して史上最高額となった。
さらに10月22日にはValkyrie社が運用するビットコイン先物ETFの取引も開始した。
9月増資米国ブロックチェーン系ベンチャー
Genesis Digital Assets
- 9月増資額:$431M
2013年に創業したニューヨークの会社で、主に米国でビットコインのマイニングを行なっている。
アメリカのビットコインマイニング会社としてはすでにRiotとMarathonの2社が上場、加えてCore ScientificがSPAC合併で上場予定となっている。
今年になって中国が国内でのマイニングを禁止したせいで、2018年には74%もあった中国のシェアは急落しほぼゼロに、今年8月時点ではアメリカが35%で世界最大のビットコインマイニング国になった。(2位は、中国のマイナーが多数移動していったカザフスタン、3位はロシア、以下カナダ、アイルランド、ドイツと続きます。)
Genesis Digital Assetsではなるべくクリーンな発電所の近くにマイニング施設を作っていく予定とのこと。
Ava Labs
- 9月増資額:$230M
ファイナンス用高速ファーストレイヤー、Avalancheの開発元。メインネットを2020年9月にローンチ。その2ヶ月前に行ったトークンセールでは$42Mが5時間で売り切れた。Avalancheは4500 TPS、ファイナリティに至る時間は3秒としている。AvalancheはExchange Chain (X-Chain)、Contract Chain (C-Chain)、Platform Chain (P-Chain)の3つのチェーンからできている。X-Chainがデジタルアセット(株・債券など)を発行するチェーン、C-ChainはEVMのAvalancheバージョン、P-Chainはバリデータのコーディネーションとサブネット生成に使わる。3つに分けることでフレキシビリティ、スピード、セキュリティのいずれをも最適化できるとしている。
Blockdaemon
- 9月増資額:$155M
ブロックチェーンノード運用
Abra
- 9月増資額:$55M
暗号通貨ウォレット
Ripio
- 9月増資額:$50M
ラテンアメリカ向け暗号通貨ウォレット
Recur
- 9月増資額:$50M
NFTプラットフォーム
Zero Hash
- 9月増資額:$35M
暗号通貨セトルメント
Blockware Mining
- 9月増資額:$34M
ビットコインマイニング
Inveniam Capital Partners
- 9月増資額:$25M
金融ブロックチェーン開発インフラ
SIMBA Chain
- 9月増資額:$25M
Dapp開発プラットフォーム
Amberdata
- 9月増資額:$15M
暗号通貨市場データ
Metrika
- 9月増資額:$14M
ブロックチェーン・インテリジェンス
Zebedee
- 9月増資額:$11.5M
ゲーム内ビットコインペイメント
Roll
- 9月増資額:$10M
コミュニティ向け暗号通貨発行プラットフォーム
Floating Point Group
- 9月増資額:$10M
暗号通貨注文ルーティング