暗号通貨最近のニュース

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Photo by Ivars Krutainis / Unsplash

今週末、このポストの内容を東京でブロックチェーン系企業のCTOをしている近藤さんと、シンガポールでAI/ブロックチェーン開発者をしている西村さんとClubhouseで話します。興味のある方は聞きにきてください!

西海岸時間:6/5土曜7pm、日本時間:6/6日曜11am開始

Clubhouseリンク

ゲームストップがNFTプラットフォーム開発

Redditのr/wallstreetbetsが価格を押し上げたことでショートしていたヘッジファンドが大きな損を出したGamestopだが、NFTの発行を企画しており、サイトを立ち上げて人材募集をかけている。

さらにEthereum上にスマートコントラクトがありそれを見ると「Game On Anon」とあって、さらに独自トークンGMEを発行しようとしている模様。

ESG ビットコインマイニング

  • 5/23にイーロンマスクが北アメリカのビットコインマイナーと会談、Bitcoin Mining Councilを組成してマイニングのエネルギー利用状況の報告とサステイナビリティ強化を図ることに合意
  • 暗号通貨ヘッジファンドのOne Riverが「カーボン・ニュートラルなBitcoin ETF」を申請。カーボンクレジットを買うことでBitcoinのカーボン排出をゼロにする。カーボンクレジットはウルグアイのMoss Earthから購入を予定
  • Moss Earthはカーボンクレジットをトークン化し、独自のMCO2トークンとして販売する。1 MCO2トークンが1カーボンクレジットに対応。カーボンクレジットはVCS (Verified Carbon Standard)が認定したプロジェクトからソーシングしている。
  • MCO2トークンが流通することで、温暖化ガス排出事業者は暗号通貨取引所から簡単にカーボンクレジットを購入することが可能になる。これまで8ヶ月に$10M(10億円)分のトークンが販売され、その代金がAmazon熱帯雨林の保護プロジェクトに利用された。6/2時点でのMCO2の市場価値は約$20M(20億円)

最後に価値を持つコインは何か?

BlockTower Capital ファウンダーのAri Paulがインタビューで「Polkadot/Cosmos、アトミックスワップ、その他の方法で異なるチェーン上のアセットを売買することが可能になるがその先にある未来の予測としてこう語っている。

So where this leads me is, and this is subjective, debatable, controversial; where this leads me personally, is to think that the thing that you can’t replicate cross chain, the thing you can’t access from another chain is the security assumptions of the financial assets. So for example, if I want Bitcoin security, I can only get that by using the Bitcoin blockchain, right? If I move Bitcoin to Ethereum (by wrapping it etc), I’m now taking on all the security risks of Ethereum. And if I’m using another token on the Bitcoin blockchain I get the Bitcoin security, but I also have exposure to the risks of that other chain.

I think the way this plays out, but I say this humbly, I think you’re gonna see most of the economic value accrue to the most secure assets associated with the most secure settlement layers, almost everything else will be viewed as a feature.(中略)I think in the future, there’s going to be a small number of assets. Bitcoin is a clear leader in this

以下日本語訳:

「主観的で、議論の余地があり、物議を醸すものではあるが、他のチェーンで真似できず他のチェーンからアクセスできないものは特定通貨のセキュリティだと個人的に考えている。例えば、ビットコインのセキュリティを確保したければ、ビットコインのチェーンを使うしかない。ビットコインを(ラップするなどして)イーサリアムに移すと、全てのイーサリアムのセキュリティリスクを背負うことになる。また、ビットコイン・ブロックチェーン上で他のトークンを使用する場合、ビットコインのセキュリティを得ることができる一方で、他のチェーンのリスクにさらされることになる。
私が間違っている可能性も大いにあるが、経済的価値のほとんどが最も安全なセトルメントレイヤーの通貨に集約し、その他のほとんどのものは機能と見なされるようになると思っている。(中略)結果として将来的には売買されるアセット(通貨)は一握りのものになると思っており、Bitcoinは明確にトップの地位を占める。」

これはまさに私がここ数年考えていることでもあり、この点についてClubhouseで議論したいと思っています。

その他

  • Chainalysisのオンチェーンデータ解析によれば、ビットコインが$30-$35kになったところで大口の買いが複数入り77,000BTC、$3B(3000億円)相当が買われた
  • FTXが$20B(約2兆円)の企業価値で$1B(約1000億円)調達中
  • Chiaのノード数が5月末時点で60万に(ビットコインは83,000ノード)。ChiaはIPOを計画
  • シンガポールのDBS Bankがセキュリティトークン化した債権US$11M分を発行、ブロックチェーンを利用することで発行コストが下がり、債権最小ロットは通常SGD250,000(約2000万円)のところがSGC 10,000(約80万円)に
  • インドでのクリプトトレードがOKに(2018年に出した銀行クリプトトレード禁止令を取りやめ)Bloomberg記事
  • ネブラスカ州、隣のワイオミング州に対抗して州立クリプト銀行設立を可能にする法律Nebraska Financial Innovation Actを施行。法案は「可決したらネブラスカに本社を移す」と約束したブロックチェーンによるモバイルでのグローバル送金事業を行うTelcoinという会社が立案。
  • DogecoinがCoinbase Proで売買可能にDeFi

おまけ

Every Time Since 2013

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ブロックチェーン技術(初級編Ⅱ)

ブロックチェーン技術(初級編Ⅱ)

1.ブロックチェーン業界の現状 現在2021年時点で、Ethererumが爆発的に認知度が高まり、同時にNFTブームを巻き起こしています。日々ニュースやSNSでNFTやDeFiについて、目にしない日はありません。コロナ禍における新たな経済圏としても注目を集めています。そんなブロックチェーンの業界の現状についてみていきましょう。 [決済特化系(目的特化系)について] 基軸通貨としてはBitcoinが1強状態である。理解が進み、Bitcoinが主要な金融人からもその価値を認められつつある。主要なヘッジファンドや年金基金がドルインフレヘッジ手段として投資を開始し、価格が高騰。目的用途以外に利用できない。 [ブロックチェーン インフラ系について] Ethereumがほぼ1強状態である。DeFi(分散金融)が2020年は非常に盛り上がり、2021年にはNFTが爆発的な人気に。インターネットとWebと親和性が特に高く、分散型取引所やゲーム内通貨を想定したマーケットプレースなどの実装も進む。ただし、速度問題が重くのしかかり、手数料も高騰。ゆえにEnterpriseの実装も進まない。 [専用シ

By G.U.Staff
ブロックチェーン技術(初級編I)

ブロックチェーン技術(初級編I)

1.ブロックチェーンとは? ブロックチェーン(Blockchain)とは、暗号技術を使ってリンクされたブロックと呼ばれるレコードの増大するリストである。各ブロックには、前のブロックの暗号化ハッシュ 、タイムスタンプ、トランザクションデータ(一般的にはマークルツリーで表される)が含まれている。(Wikipediaより) 簡単に言えば、信頼できない人が多少紛れ込んでいても、 改ざんすることが難しい、分散共有データベースです。ブロックチェーンを利用すると、今までコストや組織間調整の負荷のために難しかったデータやビジネスロジックの共有が、より安価に、かつ簡単にできるようになります。 近年のウェブとインターネットの飛躍的な発展における情報革命によって、人々のコミュニケーション能力、情報収集能力は有史以来飛躍的に向上しました。 しかしながら、インターネットの機能はまだまだ不完全であり、特に認証、決済、信頼担保等の点において大きな技術的欠陥を抱え、フェイクニュースや詐欺などが横行しています。 そのような中、2007年にSatoshi Nakamotoが発明したとされるBitcoinが登場し、

By G.U.Staff
暗号通貨勉強会:最近の各種ハックなど

暗号通貨勉強会:最近の各種ハックなど

* 20歳のシンガポール人のLamがアメリカ人から$230M相当のビットコインを騙し取り逮捕された。Googleを装い「アカウントがハックされた」と電話して被害者にセキュリティコードを提供させ、GmailとOneDriveで暗号通貨の情報を探しGeminiの口座があることを発見。Geminiのセキュリティチームのふりをして口座がハックされたと電話、被害者に$3Mを送らせる。さらにリモートデスクトップソフトウェアをダウンロードさせ、4100BTCがあるアドレスのプライベートキーを表示させてBTCを騙し取った。共犯者がVPNを使わずにTradeOgreのアカウントを作ったことから住居が判明、そこから足がついた。Lamは31台の高級車を購入、家賃が月々$68,000するような高級住宅を複数賃貸、さらにナイトクラブで一晩に$500,000使うなどしていた * テレビのドキュメンタリー、Money Electric:The Bitcoin Mysteryで、ビットコイン初期開発者のカナダ人Peter Toddがサトシナカモトである、とし、Peter Toddはこれを強く否定するが、殺人・誘拐

By Chika Watanabe