もともと2012年にニューヨーク州の認可取引所、itBitとして始まったPaxosによるステーブルコイン。2018年5月にステーブルコイン発行に向け、ベンチャーキャピタルから6500万ドルを調達。同年9月にウィンクルボス兄弟のGemini Dollarと同じ日にニューヨーク州金融サービス局からステーブルコイン発行認可を得た。規制下で発行分の米ドルを保管するERC20トークンという点でGemini Dollarと非常に似ている。双子だと思ったら三つ子だった、という感じ。現時点での発行額は、Geminiが8800万ドルなのに対しPaxosは1億2300万ドルと、こちらもそれほど大きな差はない。
Gemini、Paxosともにオリジナルのビジネスである取引上の方も、1日の取引額はそれぞれ490万ドル、320万ドルと五十歩百歩。(参考まで、グローバルでトップのBinanceは6億ドル弱、米国取引所のCoinbaseで4100万ドル。ソースはCoinmarketCapの取引所ランキング。)
いずれもニューヨークの会社である。
物理的に近くにあると、発想も成長意欲も似てしまうのはよくある話。
シリコンバレーも例外ではないが、スタートアップが多く競争が激しいゆえに、なんとか差別化しようと、それなりに違ったものが登場する点でややバリエーションがあると言えるだろう。