暗号通貨勉強会:LedgerとPayPalの提携、MetaMaskのSnapsなど

Taurusとドイツ銀行の提携、LedgerとPayPalの提携、MetaMaskのSnaps、FireblocksのホワイトレーベルNon-Custodialウォレットなど

暗号通貨勉強会:LedgerとPayPalの提携、MetaMaskのSnapsなど

■最近のニュース

  • スイスベースのTaurusがドイツ銀行と提携、カストディとトークン化サービスをTaurusからドイツ銀行に提供することとなった。Taurusは2018年創業で、デジタルアセットの発行、カストディ、取引のインフラを提供しており、すでに25社の金融機関と提携している
  • LedgerとPayPalが提携、Ledger Liveで、PayPalアカウントを使って暗号通貨が買えるようになった。扱うのはBTC、ETH、BCH、LTC。PayPalで、すでに暗号通貨を買ったことがある場合は、KYCなしで購入可能
  • MetaMaskがSnapsをオープンベータローンチ。Metamaskユーザは、ウォレットに「Snap」と呼ばれる新機能を追加できるようになる。現在発表されているSnapはインターオペラビリティ、取引分析、通知機能等があり、全てMetamask側が審査した上で公開されている
  • FireblocksがNon-Custodialウォレットの発行をホワイトレーベルで企業に提供。このウォレットはマルチパーティーコンピュテーション(MPC)を利用しており、あらかじめ指定した分散型アプリケーションとしかやり取りができないようにすることができる
  • Optimismが$157MのOPトークンをプライベートセールで売却。7社が購入。購入したOPトークンは2年のロックアップがある。OptimismはセカンドレイヤーでArbitrumに続きNo.2となっている
  • Mt.Goxの債権者への支払いがさらに1年延期され2024年の10月に。一部は今年の終わりから支払われ始めるともしている
  • Binanceで、今年に入ってから10人のエグゼクティブが辞任。東欧とトルコ・オーストラリア・ニュージーランドの責任者、ロシア責任者、アジアパシフィック責任者、法務トップ、コンプライアンス責任者、戦略責任者、グローバルマーケティングトップなど。Binanceの苦境ぶりがわかる
  • 裁判官がSEC(証券取引委員会)によるBinanceUSへの資料開示請求が広範すぎるとして却下
  • Mila Kunis、Ashton KutcherがプロモートしたStoner Cats NFTが証券であるとしてSECが処罰。Stoner Cats NFTは売り出して35分で完売、総計$8Mを調達したが、発行元のStoner Cats 2 LLCに対しSECは営業停止命令を出すとともに$1Mの罰金を課した。Stoner Cats 2はさらに購入者に対して返金するファンドを作り、残りのStoner Cats NFTを全てバーンすることとなった
  • FTXがSam Bankman-Friedの両親を訴え。FTXの支払いで一泊1200ドルのホテルに泊まるなどし、関連ある非営利団体に寄付をするようアドバイスしたりしていたとして、その返還(claw back)を求めている
  • FTXは、所有する$3.4Bの暗号通貨を売却する予定で、これにより相場が下がる心配があるが、Coinbaseのレポートではその懸念はないとしている。理由は 1) 週あたりの売却高の上限が、最初は$50M、続いて$100Mとなること、2) FTXは$1.16BのSolanaトークンを所有しているが、これは2025年までロックアップがかかっていること、3) 売却にあたりBTCとETHではヘッジをすること、などが挙げられている
  • 香港ベースの暗号通貨取引所CoinExが、北朝鮮のハッカーグループLazarusのハッキングを受けホットウォレットから$55Mを引き出された
  • Paxosが$200のBitcoinの取引に$50,000のフィーをマイナーに支払ってしまう事件が起きる

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ブロックチェーン技術(初級編Ⅱ)

ブロックチェーン技術(初級編Ⅱ)

1.ブロックチェーン業界の現状 現在2021年時点で、Ethererumが爆発的に認知度が高まり、同時にNFTブームを巻き起こしています。日々ニュースやSNSでNFTやDeFiについて、目にしない日はありません。コロナ禍における新たな経済圏としても注目を集めています。そんなブロックチェーンの業界の現状についてみていきましょう。 [決済特化系(目的特化系)について] 基軸通貨としてはBitcoinが1強状態である。理解が進み、Bitcoinが主要な金融人からもその価値を認められつつある。主要なヘッジファンドや年金基金がドルインフレヘッジ手段として投資を開始し、価格が高騰。目的用途以外に利用できない。 [ブロックチェーン インフラ系について] Ethereumがほぼ1強状態である。DeFi(分散金融)が2020年は非常に盛り上がり、2021年にはNFTが爆発的な人気に。インターネットとWebと親和性が特に高く、分散型取引所やゲーム内通貨を想定したマーケットプレースなどの実装も進む。ただし、速度問題が重くのしかかり、手数料も高騰。ゆえにEnterpriseの実装も進まない。 [専用シ

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ブロックチェーン技術(初級編I)

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1.ブロックチェーンとは? ブロックチェーン(Blockchain)とは、暗号技術を使ってリンクされたブロックと呼ばれるレコードの増大するリストである。各ブロックには、前のブロックの暗号化ハッシュ 、タイムスタンプ、トランザクションデータ(一般的にはマークルツリーで表される)が含まれている。(Wikipediaより) 簡単に言えば、信頼できない人が多少紛れ込んでいても、 改ざんすることが難しい、分散共有データベースです。ブロックチェーンを利用すると、今までコストや組織間調整の負荷のために難しかったデータやビジネスロジックの共有が、より安価に、かつ簡単にできるようになります。 近年のウェブとインターネットの飛躍的な発展における情報革命によって、人々のコミュニケーション能力、情報収集能力は有史以来飛躍的に向上しました。 しかしながら、インターネットの機能はまだまだ不完全であり、特に認証、決済、信頼担保等の点において大きな技術的欠陥を抱え、フェイクニュースや詐欺などが横行しています。 そのような中、2007年にSatoshi Nakamotoが発明したとされるBitcoinが登場し、

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暗号通貨勉強会:最近の各種ハックなど

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* 20歳のシンガポール人のLamがアメリカ人から$230M相当のビットコインを騙し取り逮捕された。Googleを装い「アカウントがハックされた」と電話して被害者にセキュリティコードを提供させ、GmailとOneDriveで暗号通貨の情報を探しGeminiの口座があることを発見。Geminiのセキュリティチームのふりをして口座がハックされたと電話、被害者に$3Mを送らせる。さらにリモートデスクトップソフトウェアをダウンロードさせ、4100BTCがあるアドレスのプライベートキーを表示させてBTCを騙し取った。共犯者がVPNを使わずにTradeOgreのアカウントを作ったことから住居が判明、そこから足がついた。Lamは31台の高級車を購入、家賃が月々$68,000するような高級住宅を複数賃貸、さらにナイトクラブで一晩に$500,000使うなどしていた * テレビのドキュメンタリー、Money Electric:The Bitcoin Mysteryで、ビットコイン初期開発者のカナダ人Peter Toddがサトシナカモトである、とし、Peter Toddはこれを強く否定するが、殺人・誘拐

By Chika Watanabe