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暗号通貨勉強会:BlockFi$100Mの罰金、Lunaが$1Bを調達など

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暗号通貨勉強会:BlockFi$100Mの罰金、Lunaが$1Bを調達など

■BlockFi に$100Mの罰金 BlockFiは高利回りなクリプト利子口座を提供してきたが、これは証券であり、証券としての登録をしてこなかった、とSEC(米国証券取引委員会)が判断、BlockFiは$50Mの罰金を支払うこととなった。合わせて32の州にも合計$50Mの罰金を支払うので、合計は$100Mとなった。 これにより、米国在住者に対して、BlockFiはクリプト利子口座の新規提供を取りやめる。既に預金している顧客は除外される模様。また、今後証券としての登録の手続きを行うとしている。 BlockFi以外にもクリプト利子口座を提供しているCelsiusやGeminiもSECの調査対象となっており、今後同様の措置を受ける可能性が高い。Coinbaseは利子口座を提供するとしていたが、昨年9月に計画を取りやめた。 ■Luna Foundationが$1B調達 LUNAはステーブルトークン、Terra USD(UST)の価格安定のためのクリプト通貨で、USTの価格が$1を上回るとLUNAをバーンしてUSTをミント、下回るとUSTをバーンしてLUNAをミントすることで価格を

By Chika Watanabe
暗号通貨勉強会: Orange DAO、Coinbaseほか

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暗号通貨勉強会: Orange DAO、Coinbaseほか

■Y Combinator卒業生による投資DAOが発足 * ベンチャーアクセラレータのY Combinatorの卒業生だけが入れる投資DAO、Orange DAOが組成される * Web3系のベンチャーのYCプレ・ポストのファンディングを提供するのに加え、YCに応募するのをサポートしたりメンタリングを提供 * 募集するアイデアのリストあり(メインストリーム web3ウォレット、など) * クリプトウォレットアドレスをHackerNewsのプロファイルにポストした後、移転不能NFTをミント * DAO自体はLLCとして組織され、ファンドはOrange Fund、すでに1号ファンドはクローズしDeFiのGoldfinchなど30社に投資 * これまでにYCを卒業したベンチャーは3300社、うち1000人のファウンダーがOrange DAOに参加済み ■Coinbaseの扱い銘柄になったトークンのパフォーマンスは? * Coinbaseは2021年に方針変更し、よりたくさんのトークンをリストするようになったが、Coinbaseにリストされたトークンは一旦「Coinbse

By Chika Watanabe
MakerDAO創業CEOルーン・クリステンセンのインタビューまとめ

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MakerDAO創業CEOルーン・クリステンセンのインタビューまとめ

ステーブルコインのDAIはその仕組みが複雑なことで知られるが、DAIプラットフォームを運営するMakerDAOの創業CEO、ルーン・クリステンセンのインタビューがUnChainedポッドキャストでリリースされた。 1月29日のパート1 [https://unchainedpodcast.com/rune-christensen-of-makerdao-part-1-how-to-keep-a-crypto-collateralized-stablecoin-afloat/] 、2月5日のパート2 [https://unchainedpodcast.com/rune-christensen-of-makerdao-part-2-how-dai-stayed-at-1-while-eth-crashed-from-1400-to-85/] の2回に分かれたインタビューの要点を以下にまとめた。(DAIについては、以前のブログ [https://g-u-net.ghost.io/ja/maker/] を参照。またオリジナルのポッドキャストはリンク先に書き起こしもある。) > [復習] Mak

By Chika Watanabe
Facebookもステーブルコイン開発中

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Facebookもステーブルコイン開発中

Facebookがブロックチェーン関連のチームを作っているのは以前から時々話題になっていたが、現在開発チームは40人、そして2014年に190億ドル(2兆円!)で買収したメッセージングアプリ、WhatsAppのインドユーザが送金し合えるように ステーブルコインを開発中 [https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-12-21/facebook-is-said-to-develop-stablecoin-for-whatsapp-transfers] のようだ。 WhatsAppはインドだけで2億人(!)のユーザがいる。そして国外からインドへの送金の市場規模は690億ドル、7兆円。ということで、まずはこの美味しい市場を狙おうとしているようだ。 インドは2018年の6月には暗号通貨取引を禁止 [https://cointelegraph.com/news/deadline-for-implementing-indian-central-bank-s-ban-on-crypto-dealings-ends] する一方で、政府自身が暗号通貨を発

By Chika Watanabe
その他諸々ステーブルコイン

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その他諸々ステーブルコイン

これまで2週間にわたって書いた通りステーブルコインは現状アメリカドルに連動しているのが普通なのだが、そうでないものもある。 たとえばDigixGoldは「金連動型」。DigixGoldの発行量に相当する「金の延べ棒」が金庫に積んであり、誰かが「金を買い戻したい」と言ってきたらその金庫から金を出して渡せる。DigixGoldの金庫は、これまでシンガポールに二箇所あったが、さらに2月1日にカナダの貴金属商、SilverGoldBullとのパートナーシップの元カナダにも加わった。 ちなみに、金の価値に連動するETF(上場投資信託)も世の中にはあるのだが、意外に歴史が浅くて2003年にはじめてオーストラリアで取引が開始された。歴史的金相場は結構上下動が激しいのでETFの影響を切り離すのは難しいが、取引が容易になった(=金の延べ棒を物理的に動か作てもよくなった)ために金の価格が上がったとされる。 DigixGoldはまだ市場価値が400万ドル程度と小さいので金相場がこれで動くようなものではないが、ブロックチェーン上でリアルワールドの資産価値を取引するのが広まれば、金の価値を上げる要因にはな

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法定通貨担保型ステーブルコインTether

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法定通貨担保型ステーブルコインTether

ステーブルコインシリーズ、とりあえずの最終回は真打ちTether。流通量で見ると、他のステーブルコインが100-300億円程度なのに対し、Tetherは2000億円以上ある。 Tetherはもともと、Realcoinという名前で2014年に発表された。そして2015年に香港の取引所Bitfinexで取引が開始されたが、Tetherの発行会社のTether Holdings LimitedとBitfinexのCEOは同じ人だったりする。そして、BitfinexはTetherを使ってBitcoinの相場操作をしていたのではないかとするテキサス大学の調査レポートも出た。いわく、Tetherの発行分はほぼ全てBitfinexに流れており、Bitcoinの値段が下がるたびにTetherを新発行してBitcoinを買っていた、と。 さらには、Tetherの発行分を担保する米ドルが本当にどこかにちゃんとキープされているのかも明らかではなく、 「もしかして、子供銀行券のように、なんの根拠もなく適当に発行してるだけでは?」 と疑問視されていた。 2017年12月には米商品先物取引委員会と司法省

By Chika Watanabe
法定通貨担保型ステーブルコインPaxos

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法定通貨担保型ステーブルコインPaxos

もともと2012年にニューヨーク州の認可取引所、itBitとして始まったPaxosによるステーブルコイン。2018年5月にステーブルコイン発行に向け、ベンチャーキャピタルから6500万ドルを調達。同年9月にウィンクルボス兄弟のGemini Dollarと同じ日にニューヨーク州金融サービス局からステーブルコイン発行認可を得た。規制下で発行分の米ドルを保管するERC20トークンという点でGemini Dollarと非常に似ている。双子だと思ったら三つ子だった、という感じ。現時点での発行額は、Geminiが8800万ドルなのに対しPaxosは1億2300万ドルと、こちらもそれほど大きな差はない。 Gemini、Paxosともにオリジナルのビジネスである取引上の方も、1日の取引額はそれぞれ490万ドル、320万ドルと五十歩百歩。(参考まで、グローバルでトップのBinanceは6億ドル弱、米国取引所のCoinbaseで4100万ドル。ソースはCoinmarketCapの取引所ランキング。) いずれもニューヨークの会社である。 物理的に近くにあると、発想も成長意欲も似てしまうのはよくある話。

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法定通貨担保型ステーブルコインTrueUSD

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法定通貨担保型ステーブルコインTrueUSD

資産のトークン化のためのプラットフォームを開発するTrustToken社が発行したステーブルコイン。Gemini DollarやUSD Coinのように公的機関の認可は受けていないが、監査法人Cohen & Coによる監査結果を定期的に発表している。 TrustToken社は、アメリカドル以外にも、様々な法定通貨をトークン化していくとし、そのロードマップには日本円も入っている。また、法定通貨だけでなく不動産、事業会社など、いろいろな現世界のアセットをトークン化できるとしている。 TrustToken社は、Andreessen Horiwitz等のベンチャーキャピタルから2018年6月に2000万ドルを調達。8月には、ICOプラットフォームのCoinlistで、accredited investor(SECの規定を満たす適格投資家)から6100万ドルをゴールにICOを行なった(最終的にICOで調達した金額は不明)。 GUポッドキャスト ep.2:ステーブルコイン 参考:TrueUSD: A Stablecoin That You Can Redeem 1-for-1 for US

By Chika Watanabe
法定通貨担保型ステーブルコイン Circle USD Coin

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法定通貨担保型ステーブルコイン Circle USD Coin

USDコイン(USDC)は、クリプトによるP2Pペイメントを行うCircle社が発行するステーブルコイン。Gemini Dollar同様、ニューヨーク州金融サービス局からステーブルコインとして認可されている。USDC発行にあたっては、米国最大の取引所のCoinbaseと協業、USDCはCoinbaseが取り扱う唯一のステーブルコインとなっている。 Circle社は2013年に創業され、2015年にニューヨーク州のBitLicenseを取得。本社はボストン。2016年までは、ビットコインのウォレットも提供していた。ベンチャーキャピタル等からこれまでに1億3500万ドルを調達している。 Circleの投資家にはBitmainも入っている。2018年には取引所のPoloniexを4億ドルで買収した。Bitmainはマイニング界では悪評高く、Poloniexも過去の取引問題でSECと対立する可能性があり、そのあたりについて問いただすインタビューが末尾のリンク先にある。 GUポッドキャスト ep.2:ステーブルコイン 参考: Unchained Podcast: Circle’s Jer

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